よく晴れた、ある日の冬のお昼前。フードをかぶり、足元の影を見てラジオ体操をしていると「スーッ」という音がだんだん大きくなっていった。
音のする方に目を向けた。黒いテープでぐるぐる巻きにした水道管。放物線を描いてお湯が溢れ続けている。青い空を背景に、湯気が風に流される。
「ボジャー」の音が加わる。溢れたお湯が雨樋から溢れている。湯気が広がる。
水道管が破裂したと気づくのに時間がかかった。ただの水漏れかと思った。ただ昨晩から今朝にかけてひどく冷え込んでいたらしいので、多分破裂したんだろうと思う。ただテープで厚く覆われており、管自体は目視できないので、破裂したかどうかはよくわからない。とりあえず元栓が閉められたので事態は収まった。
突然お湯があふれ出す瞬間に遭遇した。ちょっとラッキーな気がした。冷たい空気中に広がった湯気は結構きれいでいいなと思った。あったかくなった気がした。
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