対岸の影

もう日がだいぶ傾いている。私は左岸を歩いている。私の影は対岸の土手の斜面を歩いている。

左岸の影が対岸にかかっていて、その上を影が歩く。いいなと思った。自分と影との間には川が流れている。対岸に行くには一度来た道を戻って橋を渡る必要がある。

影は対岸の斜面をしっかりとした足取りで歩いている。力強く踏みしめて一歩一歩歩いているように見えた。

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